ドラム初心者講座 応用編 3 グルーブ In The Groove

前書き

バンドが好きなら基本的には、グルーブ感のある音楽が好きだと置き換えられると思う。
打ち込みでも最近の機材は優秀なので、グルーブ感が出せるようだけど、やはり、人間臭さが出てた方が自分は好き。
というのは、自分がきっちり演奏できないから…っていう言い訳でもあり…。

ま、そんなことは良いとして、演奏をミスするのが人間。
ホントはミスしちゃいけないけど、人間は間違えるのが当たり前だからね。
それとは、別に、他の人に出せない味って言うものがある、それがグルーブ。

前ノリ・後ノリ・うねり

ホントはこの『前ノリ』『後ノリ』って言葉は正確じゃない。
譜面よりも少し前に演奏するか、少し後に演奏するかでそんな感じに取れるだろうが、バンドが全員同じタイミングで演奏すれば、そこがジャストの演奏。
すなわち、譜面どおりだってことになるから。

正確にこの言葉を使うとしたら、曲の展開の中で、「ここは前ノリ」「ここは後ノリ」って具合にパートごとで区切られるのが妥当だと思う。

そして、これが暗黙の了解のうちに、バンドで出きるようになると、気持ち良いもので『バンドやってて良かった』と思わせる瞬間でもあるんですな。

例えとしてあげると、曲の展開の中で、リズムチェンジ(スピードの変化)のときに現れる。

演奏速度表記:分速=4分音符×120通常の演奏スピードが分間4分音符120個。
これはスネア2つ(4拍)入るところまでのスピードと思ってもらいたい。

演奏速度表記:分速=4分音符×240以降も、スピードが倍と言われたら、←このことだと思ってください。
思い切り間違いだけどね。

というのは、倍のスピードに聞こえる演奏を譜面で書くときは、基本的に音符を細かくするだけ、半分のスピードの時は、音符を長くするだけだからだ。
よって、120って言うのは変わらない。

スネアの数2個で考えれば、倍の音が入るか、半分になるかっていう感じで捕らえておいてちょうだい。

と、通常が1分間に4分音符120個入る速さで演奏するのだが、曲の中で展開として、倍や半分の長さになるのは、Heavy Metalにとっては、日常茶飯事のこと。
前にやっていたバンドは全ての曲に、倍・半分・更に4倍のスピードが加わったものをやったりしてましたな。

ここで、うねりを出すチャンスでございます。
120だったら、倍の240になると思うだろうが、ここであえて、

演奏速度表記:分速=4分音符×246246個にしてやるんです。
あくまでもこれは適当な数字だが、きっちり倍にすることは無いってこと。
きっちり240でやるより、少し速く演奏すれば。
倍になったことの強調ができるし、ホントに速く演奏することで、疾走感が出せると…そんな感じです。

演奏速度表記:分速=4分音符×58同じように、半分のスピードにするときは、きっちり半分の60ではなく、それよりも遅い58(適当です)なんかで演奏してあげれば、遅くなったことが、一発で分かるし、今度は重々しく演奏できるわけですな。

まとめると、展開によって、演奏のタイミングを前目に(前ノリ)変える・後目に(後ノリ)変える。
これが、バンドのうねりを産み出しているっていうのが分かっていただけたでしょうか?

音符の解釈によるグルーブ

これは、バンドのメンバー内で統一されていないとかなりおかしなことになる要素で。
特に3連や、16分でリズムの取り方の違いが生まれてしまうのだ。

譜面表記の違い:16分で中に16分2つ分の休符が入るものと、8分3連で、中に8分3連1つ分の休符が入るもの。以前に3連の譜面のところで、左のように意図的に間違った表記(譜面を手書きするときはこの方が楽だと言うこともある)をしたのだが、この中抜き3連と、16分と16分の間に162つ分のお休みがある譜面。
これが一番難しいと思う。

間に休符(16分のほうには表記されていないが、マス目で書けば空白だよね)があるのは、どちらも一緒なのだが、その長さが微妙に違う。
これを統一させるためには、最小音符で休みを取るしかないね。
16分だと最小音符は当然16分、この譜面で言えば、間に2つのお休みがあると見れるので「2つ」お休みを入れて(感じて)演奏する。
3連で言えば、83連音符が最小単位なので、間に「1つ」のお休みを入れて(感じて)演奏するのだ。

もう何回も出てきてウザいだろうが、演奏を気持ちよく合わせて、気持ちよく聴いてもらうためには、休符を感じる"ま"がとても重要だということだ。

練習の方法としては、やはりカウントを細かく取ると言うのが一番最初。
4拍子でも最初から「1234」とカウントを取るよりも、「12345678」や「12345678910111213141516」と細かくカウント(速くなると、数えられないだろうから、頭の中で数えるだけで良い)することで、休符の把握ができるようになるだろう。
それをだんだんカウント数を少なくしても正確に出来るようにするのが練習ってことになりますな。

大切なのは、先ほどの"ま"そして、偶数カウントに訪れる、"ウラ"を正確に感じることだろう。
一度からだが覚えれば、なかなか忘れないものだったりします。
あと、この練習の仕方は、他のパートの人にもやってもらうようにしよう。
そうすれば、リズムの取り方も、バンドの意志も固まる…ハズ

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